五十肩と総称される中高年の肩痛の中でも、頻度が高いものが凍結肩。今回は凍結肩の第2ステージ「凍結期」についてお話しします。

凍結期は、肩がガチガチに硬くて動かせず、わずかに動かしただけでも痛いのが特徴です。

炎症はすでに引いているため、注射や飲み薬の出番は減り、むしろ積極的に動かしていくことを勧めています。

 

 

「五十肩は動かしたほうがいい」とよくいわれますが、正確には「凍結期に入ったら動かしたほうがいい」ということですね。

ただし「硬くて動かない」「動かすと痛い」と悩んでいる患者さんに、ただ「動かせ」と言っても難儀ですので、

できれば病院でリハビリの先生にコツや加減を教わりながら実践していくのが理想です。

しかし、中にはリハビリを受けられる環境になく、自主練習のみを余儀なくされる方もいるでしょう。

改めて別の機会を設けて、自主練習の具体例を紹介したいと思います。

 

 

 

大半の凍結肩はリハビリや自主練習で、また日常動作自体も良い練習になり、徐々に動かせる範囲が広がっていきます。

これを「解凍期」と言います。動く範囲が増えれば痛みを感じる機会も減り、心身ともにゆとりが出てきます。

最終的に日常生活に支障がないほどまで回復し治癒に至ります。

 

 

ここまでにおおよそ半年から1~2年ほどかかるといわれています。「五十肩だからそのうち治る」「1年くらいかかった」は、

皆さんの経験談から積み重なって広まったセリフなのかもしれません。

まとめれば、凍結肩は時間と手間はかかり長く苦しむ時期もあるものですが、十分に治りうる病気ですので

安心して気長に治療に取り組んでいただけたらと考えています。

 

 

しかし、医療の難しいのはすべての人が理屈どおりに進むわけではないところです。

一部の患者さんではリハビリを長く続けても改善がなく見通しが立たないケースがあり、

この場合、次の手段として手術的治療を検討することがあります。

次回は凍結肩の手術療法に対する考え方と治し方について紹介します。

 

 

リオクリニックは2024年川崎市多摩区生田に開院いたしました整形外科クリニックです。

スポーツ医学が得意な医師が多く在籍しておりますが、ご高齢者の通所リハビリテーションや

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044-874-4022

 

上記内容は、月刊ゲンダイで当院院長安井Drが執筆していたコラム 「五十肩を徹底解剖する」から引用しております。

https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/health/353291

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