肩の痛みは「腱板断裂」によるものだった──。こう判明した時、最初から「手術しかない」と諦める必要がないことを前回の本欄で紹介しました。

一方で、肩の「痛み、動き、力」の程度と、肩に対する要求度、腱の断裂のひどさによっては、手術でしっかり腱をつないで治した方がよいと考える場合があります。

具体的にはどのようなケースでしょうか。

まずは、注射などの薬物療法やリハビリといった保存治療を行っても痛みの消退が期待するほどではなかった場合です。

次に、諦めず治療を続けてもすぐに痛みがぶり返し、治り具合に限界をおぼえたタイミングです。

保存治療に対し、半年から1年以上抵抗する場合を目安にしています。ただし痛みの引き具合が悪いときには、治療開始から数カ月前後でも手術を提案することもあります。

患者さんにとっては、目の前の「痛み」が何よりもつらいものですが、治療側は「動き」「力」の要素をより重要視しています。

腱板は腕を持ち上げる“筋肉チーム”の一部です。腱板は4本から成っており、切れた本数が1本より2本、2本より3本になると、力が弱くなるのが想像できます。

 

また、腱板は「腱の板」と書くがごとく、それぞれ幅と厚みがあります。

腱板が1本切れたといっても、細かく見ると全部がバッサリ切れた場合と、その一部がわずかに切れ大部分が残った場合とでは、まだ使える筋肉量に差がありますね。

つまり、「切れた」「切れてない」だけでなく、「切れている量と質」も大事なのです。

「切れた量と質」がひどいと、いくら腱板以外の周りの筋肉を鍛えても力の回復の伸びしろには限界が出てきてしまうでしょう。

保存治療で痛みが取れたとしても、力が抜けてしまうことは、肉体労働者やスポーツ好きな人にとっては許容できないかもしれません。

また切れた腱板は筋肉として働けないため、放っておくとだんだん痩せてしまいます。仮に時間が経ってからつないでも、すでに痩せた筋肉ではリハビリにも時間がかかるため早めに手術を考えるようにしています。

 

 

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上記内容は、月刊ゲンダイで当院院長安井Drが執筆していたコラム 「五十肩を徹底解剖する」から引用しております

https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/health/353618#goog_rewarded

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