中高年の肩の痛みの中で頻度の高い「凍結肩」。今回は患者さんからよく出る質問の2回目です。
【炎症とは何ですか?】
炎症とは、体に雑菌が入ったり、ひどい捻挫をしたなど、体に何かダメージが及んだ時に、自分でそのキズを治そうとする自然反応です。傷んだ部位を治す材料を血流に乗せて速やかに患部へ運ぶため、局所の充血が起こり、患部が赤く腫れます。熱や痛みも覚えます。
ただ、体の修復といっても、痛みを伴うことは厄介です。しかし、痛みを感じさせることで本人に注意喚起し、体に無理をさせないことで回復の一助になっているともいえます。炎症は体を守るのに大事な反応なのです。
【どうして凍結肩になるのですか?】
凍結肩が発症する仕組みはまだわかっていないことが多いですが、まず肩の中心にある靱帯(=関節包)やその周りで炎症が起こります。炎症が治まり、組織修復が進む時、コラーゲンなどの修理用の部品が局所で増えます。
パズルのピースのように、きれいにコラーゲンが修復部に並べばいいのですが実際にはバラバラに積み重なって固まり変形します。これを線維化といい、動かさない期間が長いとその硬化はより悪化するとされています。そのため炎症がある時は安静にしなければなりませんが、炎症が鎮まり痛みが緩和してからは運動刺激を与えることが大事なのです。
【夜間痛はなぜ起こるのですか?】
夜になって寝ようと布団に入っても痛みで眠れないことを指しますが、その仕組みは正確にはまだわかっていません。
昼間、体を起こしている時、約3~5キロある腕はその重みで胴体から引き下がるので、そのつなぎ目となる肩内部では隣り合う組織同士にゆとりができます。
一方、横になると重力の影響がなくなり腕が引き下がらなくなります。そのため、肩内部のゆとりがなくなり刺激されやすくなる(=痛みが出る)という見解があります。また、夜間は日中の煩雑さがなく、注意が肩に向きやすくなるため、などとも考えられています。
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上記内容は、月刊ゲンダイで当院院長安井Drが執筆していたコラム 「五十肩を徹底解剖する」から引用しております。
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/health/353390

